「物語を作ってみたいけど最後まで書けない。でも、作品を作らないと上達しないよね…」
このような悩みにお答えします。
物語を作ろう!と決めたものの、筆が止まることはプロでもあります。
そして、あなたが考えるように、魅力的なストーリーを作るなら、作品を仕上げることが大切です。
そこで今回は、初心者でも簡単に理解できる物語の作り方について解説します。
専門用語や難しい技法は省いて、
「まずはこれを大事にするとOKです」
ということに重点を置いて説明するので、きっと役に立つはず。
自分の物語を完成させてストーリー創作を上達したい方は、ぜひ参考にしてください。
初心者でもわかる物語の簡単作り方5ステップ
それでは、初心者でも今日から使える物語の簡単な作り方を見ていきましょう。具体的には以下のとおりです。
- 主人公のゴールを明確にする
- 主人公の課題を明確にする
- 主人公の行動を考える
- プロットを作る
- 物語を作る
いきなり執筆するのではなく、まずは考えるところからスタートです。
ステップ1:主人公のゴールを明確にする
読者の引き込む物語の基本は、主人公が目的を達成するために成長する物語です。したがって、あなたが書きたい物語のゴールを明確にしましょう。
例えばアニメ【ワンピース】の場合、主人公のゴールは“主人公が海賊王になること”ですよね。人気作品は、物語のゴールを第一話から視聴者に伝えています。
ゴールは明確な方が良いですが、作品によっては抽象的な感情をゴールにしても大丈夫です。小説やエッセイを書く場合、“読者に伝えたい思い”などでもOKです。
ステップ2:主人公の課題を明確にする
主人公のゴールが明確になったら、目的を達成するために必要な要素を考えましょう。
ワンピースを例えにすると、こんな感じですかね。
- 強くなる
- 仲間を集める
- 船を手にいれる
- 海図を手にいれる
- 自分よりも強い海賊に勝つ
ざっくりですが、上記であながち間違いはないかと。こういったものは頭で考えるよりも視覚的にした方がいいので、ノートに手書きで書き込むか、マインドマップツールを活用しましょう。
例えば、“仲間を集める”だけでも、海賊にはどんな仲間が必要なかを書き出すと、主人公が集めるべき人物が明確になりますよね。
“強くなる”・“自分よりも強い海賊に勝つ”などは、それらを達成する方法や目的を記載するだけでもストリーが見えてきます。
ステップ3:主人公の行動を考える
次に、主人公が課題を達成するための具体的な行動を考えてみましょう。
ここまで【ワンピース】を例にあげたので、そのまま行っていきます。
前述した【主人公の性格を具体的にする】が重要なポイントです。例えば、ワンピースの主人公ルフィは、助けた相手を仲間にすることが基本になっています。
したがって、ワンピースのルール上、仲間になるのは主人公が助けた相手、ということになります。
もしも、ルフィーが仲間を金で買収していたらちょっと嫌ですよね。ストーリーの進み方によって例外はありますが、主人公の性格をもとに仲間を増やすことは大切です。
ステップ4:プロットを作る
ここまでの下準備が完成したら、プロットを作成しましょう。プロットとは物語の下書きみたいなもので、ストーリー全体の流れを先に作ります。
プロットはツールを使って作成しても良いですし、手書で作成しても大丈夫です。
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ステップ5:物語を作る
ここまでの下準備が完了したら、あなたの物語を完成させましょう。
お気づきの方も多いと思いますが、物語の執筆は“プロットの肉付け作業”です。多くの方が1〜4の工程をすっ飛ばしてしまうため、必ずといって良いほど筆が止まります。
つまり、相手の感情を揺さぶる物語の作り方は、プロットの完成度にかかっています。今回紹介した方法は簡易的ではありますが、プロの作り方と大差ありません。
短編小説や短いストーリーならすぐに作れるので、ぜひ挑戦してみてください\(^o^)/
初心者が物語を作る際に意識したい簡単な4つのポイント
ここからは、ストーリーを形にするための簡単なルールを紹介します。いきなり筆を取るのではなく、物語を作る前に以下のポイントを理解しておきましょう。
- 主人公の性格を具体的にする
- 物語の結末を簡単にイメージする
- ゴールに向かって進むストーリーを意識する
順番に解説します。
主人公の性格を具体的にする
主人公のイメージを具体的にすることも、面白い物語を作る秘訣です。
「わかってる!」と思うかもしれませんが、ここは本当に大切です。というのも、僕もシナリオを書き始めた当初は、物語位を早く完成させたいあまりに、キャラクター作りを疎かにしていました。
その結果、主人公の性格上は言わないような発言をしたり、性格に合わない行動をしたりして自分的にも納得できない作品に仕上がった経験があります。
例えば、鬼滅の刃の主人公が【竈門炭治郎】に彼女ができて、恋愛ストーリーが始まってしまったらどうでしょうか。妹を助けるために一直線で突っ走るイメージが崩れてしまいますよね。
そのため、物語を作る際は、以下のポイントだけでも決めておきましょう。
- 主人公の性格
- 主人公が大切にしていること
- 主人公が絶対にしないこと
キャラクター作りは大変ですが、できる限り時間をかけて、あなたの頭の中で顔がイメージできるくらい具体的にしてください。
ストーリーの結末を簡単にイメージする
結末をあらかじめ用意しておくことも、物語を作る上では大切なポイントです。なぜなら、結末から逆算してストーリーの進め方が明確になるからです。
また、人気アニメやベストセラー小説の大半は、主人公が何に向かっている物語なのかがを第一話で明確にしています。
- アニメ【鬼滅の刃】:鬼の始祖を倒して妹を助ける
- アニメ【ワンピース】:海賊王になる
- 小説【medeium】:事件を解決して真犯人を見つける
このように、物語の前半でゴールを視聴者に伝えることは、物語を楽しんでもらう基本ともいえます。したがって、簡単でも大丈夫なので、「こんな結末のストーリーを作ろう!」と、物語の結末はイメージしておきましょう。
ゴールに向かって進むストーリーを意識する
物語作りで大切なことは、【ゴールに向かっているストーリー】を意識することです。
「いやいや、当たり前でしょ?」
と感じるかもしれませんが、話が脱線するケースは非常に多いです。
ちなみに、話が脱線するもっとも多いのは、恋愛ストーリーが始まることです。サブプロット(物語の中の別の物語)を恋愛テーマにする脚本家やシナリオライターは多く、ドキドキした感情を読者や視聴者に届けることが可能。
しかし、恋愛シーンに力を入れすぎた結果、ゴールの重要度が低くなることは少なくありません。さまざまなストーリーを盛り込むことは大切なのですが、あくまで、主人公のゴールに関係するストーリーを意識することが重要です。
初心者におすすめの物語作りに使える3つの構成
物語の作り方を理解しても、構成がチグハグになってしまうと評価される作品は作れません。
そこで、型を使って物語を作りましょう。型に沿ってストーリーを当てはめるだけで、“魅力的な作品”は作ることが可能です。
※プロット作成で物語を構成に当てはめるって考えてくださいね。
初心者におすすめの構成は、以下の3つです。
- 起承転結
- 三幕構成
- 神話の法則(ヒーローズジャーニー)
起承転結
起承転結は、日本人であれば多くの方が耳にする物語の型ですよね。昔話や童話、4コマ漫画などで使用される典型的な型であり、わかりやすい物語を作りたい方におすすめ。
例えば、国内で有名な【桃太郎】は、起承転結で作成されています。
起 | おばあさんが大きな桃を見つけて、その桃から桃太郎が生まれる。 |
承 | 桃太郎は鬼を対峙するために犬・猿・キジを仲間にする。 |
転 | 仲間と共に鬼ヶ島に乗り込み、鬼を退治する。 |
結 | 鬼の財宝を持ち帰り、村人たちと幸せに暮らす |
長編作品ではあまり使用されない型ですが、ステップ1〜ステップ3では役立つ構成です。
三幕構成
三幕構成は、ハリウッドで頻繁に使用されている型の一つです。シェイクスピアも使用していた有名な型であり、今の人気作品の多くも三幕構成を活用しています。
【冒頭】・【中盤】・【結末】の三つの構成に分けてストーリーを進め、伏線やサブプロットなども非常に作りやすいです。
【ワンピース】や【鬼滅の刃】なども三幕構成を元に作られていると考えられます。以下の記事に三幕構成の具体的な使い方や具体例を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
神話の法則(ヒーローズジャーニー)
神話の法則は、アメリカの脚本家“クリストファー・ボグラー”が提唱した、三幕構成を応用した物語の法則です。
具体的に創作手順が明確な型であり、キャラクターの設定から配置までを組み込んだ画期的な型ですね。
国内で有名な作品だと、【君の名は】が挙げられます。
日常→非日常→拒絶→賢者→…(長くなるので一部割愛)と、物語の始まりから終わりまでの構成をしっかりと作れます。
ステップ1〜3をしておけば、あとはパズルを埋める感覚で物語を作れることが魅力です。
神話の法則を提唱した“クリストファー・ボグラー”の著書【神話の法則 夢を語る技術】もかなり勉強になるので、気になる方は読んでみてください。
(中級者以上の方におすすめです)。
物語の基本を学習できる初心者向けの本も紹介
物語の勉強ができる本はたくさんありますが、専門書って難しい用語が多く、正直にいうと、理解が難しいですよね。
なので、ここでは初心者でも理解できるおすすめの本を紹介します。
ちなみに、Kindleu nlimitedなら月額1,000円程度で本が読み放題です。物語の作り方に関する初心者向けの本もめちゃくちゃ多いので、コストをかけたくない方は活用してください。
1.プロだけが知っている小説の書き方
こちらの本は小説に特化した内容かと思いきや、物語の作り方やキャラクターの作り方を初心者向けに解説している一冊です。
小説のネタの探し方についても詳しく解説しており、その方法は僕も参考にさせてもらいました。
専門用語などについても解説してくれているので、初心者には非常におすすめ。
「個人的には、小説家を目指す方には一番おすすめの本です。物語の作り方だけではなく、小説家になる具体的な方法方も記載されているので、読んで損はありません」。
2.「物語」の作り方入門 7つのレッスン
この本は、「自分でも物語を書いてみたい!」という方におすすめ。文章表現というより、ストーリーラインやプロットの作り方を詳しく解説している書籍ですね。
会話形式で進んでいくので、読書が苦手な方でもサクサク読めると思います。
「とにかく基本のキを知りたい」って方は、ぜひ手に取ってみてください。
3.初心者でも必ず完成できるストーリーの作り方
※こちらはKindle unlimitedの方なら無料で読める作品です。
とにかく具体的な本を読みたい方には、こちらの本がおすすめです。
「これでもか!」というほど実践的なノウハウが凝縮されています。初心者向けに作られただけはあって、具体例も多く、とにかくわかりやすい。
中級者以上の方にはやや物足りない内容かもしれませんが、物語を書いた経験がない方には非常におすすめすです。
物語を作る際の注意点
物語を作る際は、下記の項目に注意しましょう。
- プロットを最優先に作成する
- 文章表現よりキャラクター設定にこだわる
順番に見ていきましょう。
プロットを最優先に作成する
アニメや小説だけではなく、物語やシナリオを作成する際は、プロットをまず作ることが大切です。というのも初心者の方ほど、「感覚で執筆する」傾向があります。しかしプロの作家の多くは、プロットを作成せずに原稿を執筆することは、ほとんどありませんん。理由は、書く内容がまとまらないからです。
例えばあなたが料理を作る場合、まずはレシピをイメージすると思います。もし「なんとなく辛いものを食べたい…」と考えて料理を作っても、プロセスがわからず膨大な時間がかかりますよね。
つまりプロットにはレシピの役割もあるのです。プロットの作成よりも執筆したい気持ちは理解できますが、必ずと言っていいほど途中で筆が止まります。したがってまずは、プロットの作成を最優先にしましょう。
表現力よりもキャラクター設定にこだわる
人気作品の多くは、表現力よりキャラクターの性格や発言にこだわりがあります。例えば「ドラゴンボール」の主人公である孫悟空の発言や行動には、「孫悟空らしさ」が存在します。人気作品の多くを分析すると、登場人物には口癖や思考の癖があることが理解できるはず。
一方でセリフや文章などの表現力だけにこだわってしまうと、味気ない作品になってしまうのです。文章力は練習すれば必ず身につくので、初心者の方は登場人物の「らしさ」を考えながら作品を作ってみましょう。
物語の作り方に関するよくある質問
最後に、物語の作り方に関する、よくある質問を紹介します。
Q1:物語のイメージを形にする方法はありますか?
手軽な方法だと、紙に書いてみることだと思います。思いついた世界観とか物語だけではなく、単語やセリフを無造作に書き出すだけでも、ストーリーが見えることは多いです。
個人的には、抽象を具現化する時は、PCやスマホではなく、手書きが一番効果的だと感じていますね。
Q2:ストーリーの最後をイメージする方法はありますか?
いろんな作品をみて、“パクる”がおすすめです。完全にコピーするのはNGですが、真似することは悪くありません。
どうしても思いつかない場合は、読者の感情をゴールにすることも有効だと思います。
まとめ:初心者が物語を作るなら、下書きを徹底しよう
最後に、本記事をまとめておきます。
- 主人公のゴールを明確にする
- 主人公の課題を明確にする
- 主人公の行動を考える
- プロットを作る
- 物語を作る
1〜4の工程を本気でやれば、誰でも素晴らしい作品を作れるはず。ストーリーをいきなり書き始めても筆が止まる可能性は高いので、プロットをしっかりと作り込みましょう。
プロットの作り方はアニメや小説で使われるプロットとは?意味や作り方を解説で説明しているので、気になる方はこちらも参考にしてください。
では(*^◯^*)
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