小説の書き方を学べる書籍は多数出版されていますが、どれを選ぶべきかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、創作術が本当に理解できる本を7冊紹介します。プロの小説家・脚本家が参考にしている書籍も紹介しているので、小説の書き方を本で学びたい方は、ぜひ参考にしてください。
【シナリオライターがー選ぶ】小説の書き方を学べるおすすめ本5選
それでは、小説の書き方を学べる本を紹介します。それぞれの特徴や勉強になるポイントなども紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1.「何がわからないかわからない」には:シナリオセンター式 物語の作り方-新井一樹 著
まずご紹介したいのは、【シナリオセンター式 物語の作り方】。2023年に発売された新しい書籍なのですが、とにかく目から鱗の一冊です。
そもそも「シナリオセンター」は小説家や脚本家を多数輩出している国内屈指のシナリオスクールです。そのスクール独自のメソッドが凝縮されている一冊であり、「物語を書くぞ!」と決めても行き当たりばったりで挫折する方に非常におすすめ。
創作のベースとなる知識が網羅的に理解でき、物語の入り口からのエンディングまでの流れを体系的に学習できます。創作に関する「漠然とした悩み」をクリアにできる書籍であり、小説やシナリオ、脚本を作る際の意識を変えてくれた本です。
有名映画「タイタニック」を使った実際な事例もわかりやすく、ハウツー本としても非常に高評価。これから創作活動をする方は、手元に置いていて損はない一冊ですね。
\「このやり方は秘密にして欲しかった」という作家も続出/
2.小説家になりたい夢があるなら:プロだけが知っている小説の書き方-森沢 明夫 著
【プロだけが知っている小説の書き方】はその名の通り、有名作家である「森沢 明夫氏」の執筆方法を記載した書籍です。キャラクターや登場人物にフォーカスした一冊なので、「キャラブレが起きる気がする…」と悩む方にもおすすめ。
小説の書き方に関する多数の悩みに回答する「Q&A方式」であり、文章全体も読みやすいことが特徴です。読者の感情を動かすキャラクターの作り方やプロットの考え方も参考になります。
また小説家になるためのフロー(どうやって出版するか)についても解説しているので、「将来は小説家になりたいけど、何をしたらいいかわからない…」と悩んでいる方にはおすすめしたい一冊。
3.正確な文章表現の指南書:脳が読みたくなるストーリーの書き方-リサ・クロン 著/府川 由美恵 訳
読者に面白いと思わせる文章力を身につけたい方には、【脳が読みたくなるストーリーの書き方】をおすすめします。やや専門的な用語はでてくるものの、脳に訴えかけるライティングスキルが身につきます。僕の場合、物語の伏線の使い方に役立ちました。
というのもこの書籍、脳科学の観点から解説されている本であり、全ての内容が論理的に説明されています。そのため、「あぁ、なるほどね」ってなるポイントが非常に多いことが特徴です。ただしこの本は小説を書いた経験がない方には、ちょっと難しいかもしれません。
4.挫折したけどもう一度小説を書きたいなら:キャラクターから作る物語創作再入門:K・M.ワイランド 著/シカ・マッケンジー 訳
「過去に小説の執筆に挑戦したけど挫折。でもやっぱり書きたい…!」そう考える人には、【キャラクターから作る物語創作再入門】がいいかなと。小説に限らず物語が進まない理由の多くは、「登場人物の作り方」にあります。この書籍は、「キャラクターが物語を作ってくれる」ところまで、あなたを押し上げてくれるはず。
三幕構成をベースにした内容なので、物語の構成を作るヒントもたくさん詰まっています。創作の経験者でも深く学べる一冊であり、重要な部分だけをダイレクトに伝えてくれる内容も非常に魅力的です。
他の作品の分析方法なども体系的に理解できるので、評論が好きな方にもおすすめできます。プロットや構成を深掘りしたい方にはやや物足りないかもしれませんが、「もう一度作家の道へ…!」と考える方はぜひ読んでみてください。
5.物語創作のロジックを理解するなら:シナリオ基礎技術:新井 一 著
【シナリオ基礎技術】は、国内屈指の脚本家・小説家養成所「シナリオセンター」を創業した「新井 一氏」が書き残した一冊です。小説に特化した内容ではありませんが、面白い物語のロジック(仕組み)を理解できるので、小説の執筆に役立つことは間違いありません。
この本はただ知識を書いてるだけではなく、創作のスキルがびっしりと記載されています。なので、「基礎知識」ではなく「基礎技術」になっているんだと思います。内容の密度が非常に濃く、先人の考えを理解できることが魅力といえるでしょう。
1985年に出版された本なので例えに使用される作品は、やや古いと感じるかもしれません。とはいえ昔から続く物語の創作スキルを学べるのは、作家にとってこれ以上ないアドバンテージになるでしょう。「物語の作り方をマスターして、コンテストの受賞を狙う!」と考える方は、ぜひ【シナリオ基礎技術】を読んでみてください。
小説の文章の書き方学習に役立つ本2選
前述までは「小説の書き方」を学べる本を紹介しました。しかし、「比喩や例示を表現する文章スキルを身につけたい」と考える方も多いのではないでしょうか。ここでは、文章表現の幅を広げてくれる書籍を紹介しますね。
小説の類語辞典の集大成:日本語シソーラス 類語検索時点 第2版
日本語シソーラス類語辞典は、おそらくですが小説家や脚本家、シナリオライターなら必ず保管している一冊かと。僕も日々愛用している書籍であり、この本を開かない日はありません。
特徴としては、類語辞典としては類を見ない語数が収録されていることです。例えば「嬉しい」「悲しい」などありきりな表現をする際に日本語シソーラス類語辞典で検索することで、単調な表現を読者がイメージしやすい文章表現にを変身させることが可能です。
16,500円とちょっと高額ですが、AIでも表現できない類語を教えてくれるので、創作スキルを一気に高めたい方はぜひ。
\日本語の達人への必需品/
情景描写に最適の一冊:場面設定類語辞典
場面設定を文章で表現するのって、かなりハードルが高くないですか?そんな時に役立つのが「場面設定類語辞典」。この書籍は類語の紹介だけではなく、類語を使った例文までしっかりと記載されています。そのため、あなたが表現したい場所や建物、植物などを魅力的に描くことが可能になります。
五感に訴えかける表現を教えてくれることも魅力であり、使い勝手が良すぎてちょっとズルい本かもしれません。
情景描写がマンネリしている方や、場面設定が面倒だと感じる方は、ぜひ「場面設定類語辞典」を使ってみてください。
自分に小説の書き方を学べる本の選び方についても解説
紹介した本はどれも参考になることは間違いありません。ただ、「自分のレベルに合わない本」を選んでしまうと、内容が適切に理解できない可能性があります。そのため、僕の主観ではありますが下記の表を参考に書籍を選んでみてください。
レベル・経験 | おすすめの本 |
書くときの頭が真っ白になる小説を書いた経験がない 小説を書き切ったことがないこれから小説の執筆にチャレンジしたい | シナリオセンター式 物語の作り方プロだけが知っている小説の書き方 |
小説を書き切ったことがある文章表現力を磨きたい創作の知識はなんとなく理解している | 脳が読みたくなるストーリーの書き方キャラクターから作る物語創作再入門 |
小説家としてとにかくスキルアップしたいコンテストで入賞したい | シナリオセンター式 物語の作り方脳が読みたくなるストーリーの書き方シナリオ基礎技術 |
ちなみに、「とにかく小説を書き切ってみたい!」という方には、【シナリオセンター式 物語の作り方】がおすすめかなと。
本を読んで小説の書き方を身につけてみよう
今回紹介した本は、小説やシナリオなどの創作に役立つ書籍ばかりです。小説の書き方がわからない方や、執筆しようとすると頭が真っ白になって筆が止まる方は、ぜひ紹介した書籍を活用して、モヤモヤを晴らしてください。最後に、今回紹介した本を、改めて紹介しておきます。
書籍名 | こんな人におすすめ |
シナリオセンター式 物語の作り方 | 何が原因で小説が書けないかわからない… 物語を作る具体的な手順が知りたい…. |
プロだが知っている小説の書き方 | 将来は小説家になりたい…!キャラクターの作り方が知りたい…!出版する方法まで知りたい…! |
脳が読みたくなるストーリーの書き方 | 魅力的な小説が書きたい…! ストーリーテリングを習得したい….! |
キャラクターから作る物語創作再入門 | もう一度小説の執筆に挑戦したい…!物語を動かしてくれる主人公を作りたい…! |
シナリオ基礎技術 | 物語を作る基本的なスキルを身に付けたい…!コンテストで入賞したい…! |
ではでは。
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